5ポケットデニム

【ブランド】

Maison Margiela / メゾン マルジェラ

【商品詳細】

ジェンダーレスと言われると、気になっていなかったことが逆に気になるようになる。

「これはウィメンズなんですけど、大きいサイズはメンズでも着られるんですよ」と言われると、「そうか女性用か、何となくいけそうな気がしてたけどやめておこうかな・・・」となる。令和の時代を考えると愚かなことであるが、そう思ってしまうのだから仕方がない。

このデニムはウィメンズである。公式サイトにもウィメンズのカテゴリーにある。

が、着用しているモデルは男性である。「？」となる。

実際に穿いてみると、確かに股上が浅く、腰回りのラインも女性的である。股上実寸を計測すると、数値としてはそこまで浅いわけではないが、大きめのウエストサイズということを考えると、やはり浅い。

というか実際に穿いて感じるのだから、間違いなく浅いのである。

でも、鏡を見ると感覚が変わる。股上が浅いこと、ローライズ故にウエストが大きいこと。これが独特なポケットデザインにとって大きな意味を成していることに気づく。

フロントポケットは袋布が見えるまで広げられており、メゾンマルジェラが得意とするインサイドアウトに通じる意匠と言える。ブランドが長年培っていたデザインコンセプトがさりげなく・・・ではなくしっかりわかりやすく取り入れられている。

ポイントは見えない袋布が見えるところではなく、ウエストをベルトで締めることでポケットが緩やかな丸みを伴って開くことかもしれない。

シルエットはリラックスストレートなので足の線を拾わず、腿からストンと落ちるラインであるが、直線と曲線を一本の中で融合させることでジェンダーを超えることができたのかもしれない。

そう考えると、私でも着られるような気がするし、積極的に挑戦したくなる。

デニムを通じて感覚がアップデートされた瞬間であり、このデニムにシャツとジャケットを合わせてコーディネートするのがとても楽しみなのである。

モデル：174cm 73kg　着用サイズ：46

【サイズ】

単位 (cm)

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